執行役と執行役員の定義
・執行役とは指名委員会等設置会社の執行役を指します
・執行役員とは経営陣が決定した方針に従い、事業運営を担い責任を持つ役職のことを指します。執行役員は会社が任意で定めているポジションであり、法律上、取締役のような重大な権限を与えられているわけではないので、執行役員は従業員という位置付けになります。
建設業許可との関係において
経営業務の管理責任者の要件に「経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者」とあります。
この準ずる地位として、「執行役員」があげられています。
取締役会の決議を得て取締役会または代表取締役から具体的な権限委譲を受けた執行役員は経営業務の管理責任者としての要件を満たします
この執行役員である者を経管とするためには何を証明すればよいのでしょうか?
証明1 組織の中に執行役員の制度があるかどうかを証明します。
その会社の中に執行役員の制度がそもそも存在することが必要です。これは定款で確認することになります。
証明2 執行役員制度がきちんと運用されているかどうかを証明します。
その会社の中に執行役員制度があっても、きちんと運用されているかどうかは一見わかりません。そのため、執行役員規定が定められていることで証明します。
証明3 執行役員に具体的な権限委譲がされているかどうかを証明します。
執行役員に執行権があることが必要になります。取締役会の決議によって権限委譲がある場合は取締役会の議決書、代表取締役からの権限委譲の場合は代表取締役から権限委譲に関する意思表示を証した書面で証明します。
証明4 執行役員がどの取締役の配下にあるかを証明します。
先で述べた通り執行役員は従業員という位置づけになります。そのため、どの取締役の配下にあるかが明確になっていることが求められます。どの取締役の配下にあるのかを組織図で証明します。
執行役員を経営業務の管理責任者として許可申請をする場合は、上記の証明をしていくことになります。
建設業において、経管は非常に重要な役割と重い責任を有しています。
そのため、経管の要件は厳しいものとなっています。
また、その証明のための書類も多岐にわたります。
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「行政書士 藤井法務事務所」