株式会社と合同会社どちらも有限責任ですが
一体何が違い、自分にはどちらがいいのか?
これから起業される方は参考にしてみて下さい
社会的な認知度が違う
株式会社の認知度がやはり高いです
日本で設立される会社の圧倒的は株式会社です
合同会社はやはりまだマイナーであり
合同会社という名前自体を知らない方も一部おられます
その認知度の低さから企業間の取引のことを考慮して
株式会社を選ばれる方もおられます
また銀行で融資を受ける際の
取扱いに多少の差異があるようです
とはいえ最近では合同会社も少しずつでは
ありますが認知されてきていますし
融資に関しては企業の業績が評価されるものですので
取扱いの差異はあまりないと考えていいでしょう
物販や飲食店などBtoCの事業体系は
合同会社のメリットを生かすことができると思います
ちなみに、私もよく使うアマゾンジャパンは合同会社です
代表者の呼び名が違う
株式会社は代表取締役と呼び
合同会社は代表社員と呼びます
この代表社員という肩書に違和感があって
株式会社にするという方はやはりおられます
ここがもう少し認知されれば合同会社の設立は
もっと増えていくと思います
所有と経営の分離or一体ってどういうこと?
株式会社は所有と経営が分離されています
これは会社の所有者である株主と
経営者である取締役が分かれているということです
合同会社は原則として、所有と経営は一体となっており
出資をする社員は当然に業務執行権があります
とはいえ、日本の企業のほとんどが中小企業であることを
考えると出資者と経営者が同じ、いわゆる
オーナー社長である株式会社はかなりあることになり
所有と経営は一体となっている場合が多いので
実質的な差異はほとんどないと思います
ただ、将来的に株式を上場したい場合や
出資者を外部から募りたい場合は
株式会社である必要があります
ちなみにですが
合同会社の場合は非常勤役員の取扱いに注意してください
これは一般的な話ですが、株式会社の場合は
配偶者が経営に関与をすることを前提に
非常勤役員として役員報酬を支払えば節税の効果があります
そして、もう片方の配偶者の扶養に入っていれば
新たに社会保険の加入はしなくてもよいということでき
会社の社会保険の負担を軽減することができますが
合同会社の場合はこの取扱いが原則できません
設立費用やランニングコストの違い
株式会社と合同会社では設立にかかる費用が違います
株式会社を設立する際には
定款認証が必要となりその額は定款に記載された
資本金額によって変わります
100万円未満が3万円、100万円以上300万円未満が4万円
300万円以上が5万円ですが、
合同会社では定款認証がないためこれらは不要となります
そして、登録免許税が大きく違います
株式会社、合同会社どちらも税率は資本金の1000分の7ですが
最低課税金額が
株式会社は15万円で、合同会社は6万円となります
つまり株式会社を設立するには最低18万円かかるのに対して
合同会社は6万円で設立できることになります
またランニングコストにも違いが出てきます
株式会社には役員の任期があり、取締役は2年、監査役は4年、
非公開会社では最長10年まで伸長可能
役員の変更登記の費用がかかってきますが
合同会社では社員の変更がなければ変更登記は不要となります
まとめ
やはり対外的な信用を重視するなら株式会社の方がいいでしょう
一方、BtoCの事業形態や芸術家などの個人の能力が
社会的な信用として成り立つ場合は
合同会社もありだと思います
行っていく事業の内容や運営方法などで
どちらの会社を設立するのかを選んでみて下さい
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「行政書士 藤井法務事務所」